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音楽コラム集

【スタジオマンが教える豆知識Vol.28】レコーディングのクオリティ爆上げ!マイクプリアンプにこだわろう!

2024.06.20

マイクプリアンプってどんな機材?

マイクプリアンプは、マイクからの微小なレベルの音声信号を増幅して、レコーディング機材やミキサーに適したレベルにするための機材です。

マイクが拾った音声信号は非常に小さいため、この信号を増幅しないとノイズに埋もれてしまったり、適切な音量感で録音ができなかったりします。

マイクプリアンプはこの重要な役割を担い、音質を保ちながら信号を強化します。

意外なところに潜むマイクプリアンプ

マイクプリアンプはプロフェッショナルな録音スタジオだけでなく、さまざまな場所で見つけることができます!

(1)ホームスタジオ

自宅で録音を行うミュージシャンやポッドキャスターも、クオリティを求めてマイクプリアンプを使用しています。

(2)ライブパフォーマンス

ライブ音響システムの一部として、クリアな音を観客に届けるために使用されます。

(3)映像制作

インターネット上の映像やテレビの制作現場でも、クリアな音声を録音するために使用されます。

(4)ラジオ局

放送用にクリアでプロフェッショナルな音声を提供するために使用されます。

マイクプリアンプはどうやって普及した?

マイクプリアンプの普及は、録音技術の進化とともに進みました。

初期の録音技術では、信号の増幅が必要でしたが、ノイズが多く音質が劣化しやすいものでした。

次第に技術が進化し、真空管を用いた高品質なプリアンプが登場しました。

その後、トランジスタやオペアンプの登場により、さらに信頼性が高くノイズの少ないプリアンプが普及しました。

今日では、デジタル技術の進化も加わり、多様なプリアンプが市場に出回っています。

マイクプリアンプでレコーディングのクオリティが上がる理由

ここまで説明したように、録音における長い歴史の中でマイクプリアンプは重要な役割を担ってきました。

マイクプリアンプにこだわることでレコーディングのクオリティが上がる理由としては、大きく以下の4つが挙げられます。

(1)クリーンに信号を増幅する

低いレベルのマイク信号を音質は保ったままクリアに増幅し、ノイズを最小限に抑えます。

(2)音質の向上

高品質なプリアンプは、音の細部まで鮮明に捉え、豊かな音質を提供します。

逆に言うと、低品質のマイクプリアンプだといくら良い素材やマイクで録音したとしても、ノイズが多くぼやけた音像になってしまいがちです。

(3)ヘッドルームの拡大

強い音でも歪みを防ぎ、ダイナミクスの広い音を録音できます。

強弱が鮮明になることで、音楽的な表現もより豊かに情感たっぷりと伝えられます。

(4)音の色付け

特定のプリアンプは、特有の音色や温かみを加えることで、録音に独自のキャラクターを付けることができます。

(1)〜(3)で挙げた部分は現在では技術的な進歩や開発が進んだことでメーカーやラインナップによって大きな差はつきにくいものの、この音色的な差についてはメーカー間でハッキリしており、その違いでどのマイクプリを使うかチョイスするサウンドエンジニアやレコーディングエンジニアが大半です。

用途に合わせたマイクプリアンプの選び方

マイクプリアンプはさまざまなメーカー・ラインナップが存在し、価格帯も意外と幅広いものです。

ここからは、用途によってどんなマイクプリアンプを選ぶと良いか、アドバイスしていきます!

(1)レコーディングスタジオ

高品質で多用途なプリアンプを選ぶことが多いです。

真空管プリアンプやディスクリート回路を持つものは、温かみや豊かな音質を得られるためレコーディングスタジオにはマストで設置されます。

(2)ホームスタジオ

自宅環境での導入などにおいてはコストパフォーマンスに優れたモデルがおすすめです。

オールインワンのオーディオインターフェースに内蔵されているプリアンプも良い選択肢です。

(3)ライブパフォーマンス

信頼性と耐久性の高いプリアンプを選びます。

トランジスタベースのものが一般的に使用されることが多いです。

PAで用いられる大型コンソールなどに搭載されるマイクプリアンプもトランジスタがベースとなります。

(4)ポッドキャスティング

コンパクトで使いやすいプリアンプがおすすめです。

ノイズが少なく、声をクリアに録音できるモデルが良いでしょう。

NOAHで取り扱っているマイクプリアンプ3選!

ここからはスタジオノアで取り扱っている高品質なマイクプリアンプをご紹介します!

(1)RME Octamic XTC

スタジオノア野方店、秋葉原店など多くの店舗で取り扱っています。

多機能かつ柔軟なセットアップが可能で、音質的には色付けの少ないクリアな特性。

ボーカルからドラムなどの楽器まで幅広く対応します。

(2)WARM AUDIO WA-273

スタジオノア吉祥寺店でオプションレンタル可能です。

温かみのある伝統的なサウンドが特徴で、ボーカルレコーディングでの人気が高いプロダクトです。

(3)UNIVERSAL AUDIO 4-710D

スタジオノア恵比寿店のBooth2にて常設しています。

本体操作でサウンドキャラクターを大幅に変化させることが可能で、真空管とトランジスタのブレンドにも対応。幅広い音作りに対応できます。

(4)Focusrite ISA428 Mk2

ピアノスタジオ都立大店のRec.boothにて常設しています。

透明感がありつつ力強いサウンド特性を持ち、ボーカルからピアノなどの繊細な生楽器のレコーディングに威力を発揮します。

最後に

マイクプリアンプは録音のクオリティを大きく向上させる重要な機材です。

用途や予算に合わせて最適なプリアンプを選ぶことで、プロフェッショナルな音質を実現できます。