前回のドラムマイキングセミナーに引き続き、今回はボーカルマイキングセミナーが1月25日(日)サウンドスタジオノア三軒茶屋店1stにて開催された。
講師は、前回同様、日本工学院講師の山崎進氏。実際にボーカルを録音しながらの講義ということで、ヴォーカルアカデミーオブ東京からいとうまさよさんがボーカリストとして参加。参加者は20名を越え、28帖と広い1stが満員になる盛況ぶりだった。
まず始めに行われたのは、マイクの選定方法。同時に録音した数本のマイクを聴き比べ、選び方の基本をじっくりと講義。次に、1コーラスを何テイクか録音し、その中からOKフレーズを選んでいくというレコーディングスタジオそのままの流れを再現。最後に、ボリュームオートメーションやエフェクト処理のやり方を詳しく解説。どの工程でも、山崎氏独自の現場でのノウハウが垣間見られ、本や雑誌では得られない生きた情報を入手することができた。
後半は、Q&A。「ボーカルとオケのなじませ方は?」「吹かれを防止する方法は?」「コンプレッサと歌の距離感について」など、参加者がふだん疑問に思っていることが次々と飛び出し、このコーナーだけで40分にも及んだ。
今回は、ボーカルマイキングに焦点を当てたセミナーであったにもかかわらず、編集からミックスまでも掘り下げ、かなり幅が広く深い内容となった。会場を後にする参加者からは、「とてもタメになった」「第2弾もやってほしい」など、次回のセミナーへの期待も寄せられた。