2023年05月17日
ドラムヘッドの違いを知ろう!
はじめに ドラムヘッドってどんなもの?
ドラムには打面(スティックや手で叩く面)と裏面にそれぞれ皮が張られることが一般的です。
皮はドラム専用に作られており、それらをドラムヘッドと呼んでいます。
後述するようにメーカーや素材、厚さ、フィニッシュ(仕上げ)などが異なり、それによる音色の違いが生じます。
そのため最初は何を選べば良いか不安になりますが、この記事で解説していくのでご安心を!
早速ドラムヘッドの種類を見ていきましょう。
■ ドラムヘッドの種類
(1) コーテッド系
表面にざらっとしたコーティングが施されており、クリア系と比較してやや落ち着いたトーンです。
(2) クリア系
コーティング等の加工がない透明なフィルムです。
アタック感の強さ、反応の良さが特徴です。
(3) ピンストライプ
フィルム2枚で構成され、エッジ周りが圧着されていることから倍音・サスティーンが適度に整理された落ち着いたトーンが特徴です。
(4) CS系
中心部にドットがついており、太くタイトなアタック感が得られます。
また、最もスティックで叩かれ消耗しやすい中心部にフィルムが貼られているという構造上、耐久性にも優れているので、ヘヴィなジャンルの演奏をするドラマーに最適です。
(5) スキン
本革製のドラムヘッドに近いトーンが得られるよう加工された、プラスチック製のヘッドです。
ジャズなどのジャンルで多用されます。
(6) スエード
コーテッドとまた違った独特の加工が施され、まろやかなサウンドが特徴的です。
こちらもジャズなどのジャンルに適しています。
(7) パワーストローク
ピンストライプをベースに、さらに外周にミュートが施されています。
そのため、倍音やサスティーンのコントロールがきっちりされており、タイトな音色です。
■ ドラムヘッドの主なメーカー
(1) REMO
シェアが最も高く、ライブハウスなど多くの現場で目にすることの多いメーカーです。
製品バリエーションも豊富で供給も安定しており、多様なドラマーの要望にきめ細かく応えられるメーカーと言えます。
(2) EVANS
REMOに次いでシェアの高いメーカーです。
創業以来40年以上、伝統的な製法のヘッドを安定的に供給しつつ、最新技術を投入した革新的な製品も生み出しています。
(3) AQUARIAN
SOUND CURVEやSafe-T-Loc™、Triple Locking System™といった独自の技術を用いた製品を販売しているメーカーです。
これらにより、高いチューニングの安定性とレスポンスの良いサウンドを得られます。
(4) aspr
日本で唯一のドラムヘッドメーカーです。
看板商品の「SL Head」は、ドラムヘッドの素材として一般的なプラスチックではなく、高い強度を持つセラミド繊維を活用し、耐久性・サウンドクオリティともに高評価を得ています。。
国内著名ドラマーも数多く使用しており、品質の高さは折り紙付きです。
■ おすすめのドラムヘッド
(1) スネア
コーテッド仕上げのアンバサダー(1プライ)かエンペラー(2プライ)を使用するドラマーが多いです。
アタックのキレを残しつつ、余計な倍音やサスティーンをコントロールできるヘッドが適しています。
(2) タム
こちらはクリアーのエンペラーかピンストライプ、アンバサダーを使用するドラマーが多いです。
明瞭なアタック感やサスティーンを求める場合はアンバサダーを、太いアタック感や引き締まったタイトな音色を求める場合はエンペラー・ピンストライプを使用すると良いでしょう。
(3) バスドラム
スネアやタムと比較して口径が大きく大音量になるため、余計な倍音やサスティーンをコントロールしやすいパワーストロークのよう