音楽とお仕事|音楽とお仕事
2009.07.06
ステージに上がるなら見られるという意識を捨てよう このWEBを読まれている方は、プロ、アマ問わず、アーティストの方が多いと思うので、今回はライブについて、僕が思うことをひとつスケッチしてみます。 僕がディレクターとして、「音楽制作の完成形態」のひとつとして重要視しているポイント。それは、ライブにおいて、レコーディングした音楽が、会場内で演奏され、歌われて、それがどのように響き、伝わり、ひとりひとりの心を動かすことができて、さらには、その日限りの思い出として残せるパワーがあったかどうか!!!???ということです(ちょっと長くなりましたね)。「録音した音楽は、最終的にライブにおいて成就する、そして完成する。」これが、僕の持論です。そうした完成形態も常に進化すべきとの考えです。 ステージに上がる当の本人としては、ライブが終わると下記のような感想がすぐに出てきます。 曲順がこれで良かったのか、持ち時間的にどうだったか、間違えちゃったなとか、衣装はどうだったのか、バンドとして練習不足だったかもとか、グルーヴとか一体感はどうだったか、空回ってイメージと違ったとか、MCがうまくいったかなとか、照明や音響は今日はどうだったかとか、 ライブが終わると、多くの反省点が出てきます。本人が一番感じるし、近くにいるスタッフもお客さんも感じると思います。良かった点よりも、改善すべき点が目についてきます。そして、その反省を活かして次へ繋げる。これは大事なことです。じっくり検証すべきだと思います。 そもそも、ステージのパフォーマンスとフロアのオーディエンスの呼応というのは「鏡のようなもの」です。打てば響く。響かないのは、何かがずれているのです。だから検証。響かないライブは、やる意味がない。厳しいようですが、究極にはそう言えます。 さらにもっと言えば、「ステージに上がった人間はオーディエンスから見られている」という「常識的な考え」を捨ててしまおう!!!と言いたいのです。真逆の「ステージに上がった人間はオーディエンスを見る」、この感覚どうでしょう!!!???オーディエンスをまっすぐに見つめることが出来れば、その場その場の空気感や波動が、まさに「ライブ」な感じで変化してゆく。オーディエンスを見ることによって、鏡のように!!!自分を見ることが出来る。言ってみれば、当たり前のことなのですが、この当たり前が、けっこう難しかったりするのです。 「見られるのでなく見る」。この意識でライブに臨んでもらえると、きっと何かが変わると僕は信じているのです。マインド論みたいな話なのですが、かなり重要なポイントだと思っています。 ■西山 宏明(株式会社トイズファクトリー 制作部長/音楽プロデューサー) 数々のヒット作品の制作を手がける企画/演出プロデューサー/ディレクター。 素晴らしい才能に出会うのに、僕はジャンルは問いません。いつでもデモを送ってください。一生懸命に聴きます。応募は、下記のブログからチェックを!! 公式ホームページ「渋谷ではたらくディレクターのblog」 http://ameblo.jp/n-shy
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