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音楽コラム集|音楽知識系コラム

【コラム】ゆる〜いヒットの作り方 #14「ネットラジオで音楽を楽しむこと」

2012.06.04

最近よく耳にするのが、「クラウド」や「ネットラジオ」といったIT系の音楽用語です。日常的にスマホやPCを使いこなしているユーザーにとっては当たり前ですが、まだまだ利用したことがないという人も少なくはないでしょう。今回はそのネットラジオが、海外において音楽リスニング環境の中心になりつつあるというお話です。 「クラウド」は、音楽データをオンライン上に保存して、いつでもどこでも好みの端末から音楽を楽しむことができるサービスです。このクラウド上に蓄積された音楽データを自在に楽しむことができるサービスが、これから紹介する「ネットラジオ」です。 2000年にニューオーリンズでサービスを開始したインターネットラジオの「Pandora(パンドラ)」は、米国ネットラジオの代表選手。先日、ユーザー数が1億5000万人を突 破したと発表したばかりの人気サービスです。一方、今、各国で人気急上昇しているのが、スウェーデン発祥のネットラジオ「Spotify(スポティファイ)」。ストリーム配信曲数が約1800万曲。「パンドラ」が米国内だけのサービスなのに比べ、「スポティファイ」はフランス、アメリカなど13カ国で展開中です。ユーザー数は、現在1000万人を超え、アップグレード版を利用する有料会員も約300万人に上っています。 どちらも使い方はいたって簡単。気に入ったアーティスト名を入力し楽曲をセレクトするだけ。似たテイストの楽曲を探してユーザーに教えてくれるなど、音楽好きにはたまらない機能も人気の秘密です。また「スポティファイ」は、ユーザーが聴きたいアーティストやアルバムを指定して聞くことができ、フェイスブックのアカウントを通じて、友達がパーソナルページでどんな音楽を聴いているかも見られるようになっています。 ネットラジオの日本でのサービス展開には著作権法上の問題や言葉の問題など超えなければいけないいくつかのハードルが存在していて開始時期は未定ですが、ネットを利用した新しい音楽サービスは次々に生まれてきています。ネットラジオが世界の主流となりつつある今、日本に進出してくる日はそう遠くない気がしています。 masa125.jpg マサハラタニ Gibsonブルースギターコンテストグランプリ受賞。数々の音楽ワークに携わった後、CM 音楽プロデューサーに転身。代表作は任天堂DS、ミツカン酢など。作編曲や歌手、ギターインストラクターとしても活躍中。 http://jp.myspace.com/masaharatani