音楽コラム集|音楽知識系コラム
2012.11.15
われわれが英語を勉強する究極の目的は、もちろん「入試やTOEICなどで高得点を取る」ということではなくて、実際に英語で仕事をしたり、大学の授業を受けたりできるようになる、あるいは友人たちと会話を楽しめるということになるでしょう。インターネットがここまで普及した現在、ネット上には実際の英語に触れる機会が溢れています。 そんな中でお勧めなのは、さまざまな教育用プログラム。とくにアメリカの著名大学が多数参加している「コーセラ」は面白いです。先日、私の母校バークリー音大も参加しましたが、スタンフォード大学やプリンストン大学などが、「機械学習」「データマイニング」など最先端の授業をなんと無料で提供しています。全世界で数百万人が受講しているそうです。繰り返しますが「タダ」です。スタンフォードが提供している授業では10週間程度続くコースの修了者(毎週、クイズや宿題の提出が必要です)に修了証明書まで発行してくれます。 私も試しに受講してみましたが、アメリカの大学ばりにたいへんです。1科目当たりの1週間の作業量はおそらく4〜8時間程度。普通に仕事をしている人であれば、1教科だけで精一杯になる量です。そして、これらの授業はもちろんほとんどすべて英語で行われています。今後アメリカへの留学を考えている人は、これらの授業を実際に受けてみて(学校で使われている英語がどのようなものかを体験してみて)、自分の英語力がどの程度なのかを判断するのもいいかと思います。そして、その際にTOEICなど特定の試験に特化した英語の勉強では、うまくいかないことが確認できるかと思います(コーセラのサイトはこちら:www.coursera.org)。 一方、私のようなベーシストにお勧めなのはベーシスト、ヤネク・グイズダラのベース・レッスンサイト。彼の英語はかなりわかりやすいのでベース奏法のさまざまな(本当にいろいろあります)アイディアを得るだけではなく、英語に馴染んでいくとてもいい機会になると思います。自分の興味がある分野だから勉強だと思わずとも英語を聞き続けることができると思います。ほかの楽器でも(そして音楽以外でも)さまざなまサイトがあると思うので探してみてください(ヤネクのサイトはこちら:http://videobasslessons.tv/)。 英語ができることが前提とはなりますが、ネットを使ったこのような学習の機会は今後急激に増大していくことでしょう。特定の大学に通わなくても世界中のさまざまな大学から科目ごとに修了証明書を集めてくる人が評価されるような時代が、遠からず来ることになるかもしれません。 鈴木 koyu 浩 黒人音楽から現代音楽までの領域で活動するベース奏者でプロデューサー。バークリー音楽大学入学を機にアメリカへ。その後のシカゴ生活を含め合計6年間滞米。98年より東京で活動。日本在住の外国人ミュージシャンとの共演、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド等海外公演多数。これまでの演奏についてはYouTubeのチャンネルを参照のこと。ノアミュージックスクール・ベース科講師。 www.youtube.com/koyubass
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